スピーカーが鳴るAMゲルマ・ラジオのアンテナ


 大型LOOPアンテナのインダクスタンス の謎


LOOPアンテナのインダクタンスを測定してみました。

左右の写真が示すように測定値が
13μH〜14μHの間で変動し,安定しません。
強力なラジオ放送波の影響?

あるいは
大型LOOPアンテナと大地(金属屋根など)間
の浮遊容量が影響?

                 (2010/07/11)





 LOOPアンテナのインダクタンス実測値が 13μH〜14μH は 小さすぎる・・ハテ?

     ・ 直列共振コンデンサVC(280pFmax)の実測値 92.5pF と LOOPアンテナの実測値(13〜14μH)で
       共振周波数を計算すると 4,425KHz ・・・1,260KHZの3.5倍! インダクタンス値がおかしい・・・?

     ・ 受信周波数が高いほど,VCの実測値が小さすぎる傾向もある
           → デルタ・ループアンテナの大地間_浮遊容量Cs が存在すると
             考えると,理屈に合うような・・・
     ・ ちなみに
       現行の面積70uのデルタ・LOOPアンテナのインダクタンス(計算値)が136μH (初期の 90uだと175μH)
       との値を弾き出した インダクタンス計算ツールあり・・・。 
 
     ・ RFレベル計(ML69A)に直列共振コンデンサを介して放送波の受信レベルが
       最大レベルとなるよう可変コンデンサを調節。
       このときの静電容量をキャパシタンスメータで測定。
           測定結果: 300pF NHK第2(891KHZ)
                    インダクタンスを計算 → 106μH

     ・ 受信機内臓の直列共振VCの静電容量を実測
                1260KHZに共振時 92.5pF    891KHZに共振時 293pF
  
   


     ・ そこで
       仮L値(50〜150μH)と周波数F(1260, 891KHZ)との組み合わせで 浮遊容量Cの値が
       収束する 仮L値を探した結果がこの表
       結果は
           仮L=80μH, 浮遊容量C=106〜107pF       
           
     ・ ちなみに,RFレベル計のAC100V電源は
       耐雷トランス(絶縁トランス)を用いて商用電源経由の目的外信号を軽減して測定。
       RFレベルは 0〜+1dBmの間で揺れていたので, 0dBm/50Ωと記録。


    静電容量の測定:
        ストロベリー・リナックス社製 L/Cメータキット(Ver2.0)
    耐雷トランス:
        音羽電気工業 100V:100V 相間に静電シールドあり





    VCについて:
      受信機内臓の直列共振用のポリバリコン
         2024年現在 規格_最大280pF(実測300pF)  ・・・・・2局プリセット切替え方式改修時にポリバリコン更新
         2000年時点 規格_最大200pF           ・・・・・初号機
          必要により100〜200pの磁気コンを並列にして
          使用との記載を回路図のページに残している・・・。

          2000年当時はLOOPアンテナのスロープ部や給電線の直下にある屋根が瓦屋根
          だったので,大地間浮遊容量Cが小さく,NHK第1(892KHZ)ではVC2の最大容量
          が200PFでは不足気味だったのだと推察。
          この後,
          自宅の耐震強度確保のため行った屋根の軽量化(瓦→ガルバニム鋼鈑)に加え
          ソーラーパネルの設置(架台・金属屋根の接地配線)により,
          LOOPアンテナのスロープ部と給電線の下に位置する金属製屋根間の浮遊容量C
          が無視できない大きさ(105pF前後)に増加したとの考察に至りました。
          これが,
          東北放送ラジオ受信時のメータ振切れを見れなくなった原因か。

   
        測定場所 2F屋根の上 
        測定区間 デルタ・ループのスロープ引き留め付近を切断し
               2F居室内まで伸びている給電線と金属屋根間の静電容量を測定
        測定日   2024-11-26 
        備考    同区間、静電容量を低減すべく張替した後に測定したもの。
               張替え前の給電線は残置してあるが・・・測定しなかった・・。
               感触としては,20〜30pF低減(受信機側で20pF程不足したので)



            C1,C2は従来0.001μF →100pFに交換
            VC5の実測値は20pF 
               LOOPアンテナ(主に給電線部)の金属屋根間_浮遊容量C 低減を目的とした配線変更後,
               VC2(891KHZ受信用)が容量不足となった為  VC5を付加した  
               この結果,久々にメータが振り切れる(時報の際など)ようになった   ・・・2024/12/11


  
        NHK第一(891KHz) 無音時2.5V  音声アリ2.5V越





          


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