DSCW(Didital Sound CW) 】:
アマチュア無線家向けモールス信号の送・受信フリーソフト
    PC〜無線機 接続インターフェース(USB⇔RS232変換器使用)作り




 1年半前(2015年1月),無線機〜パソコン間の音声ラインを繋いでの,CWの受信(デコード)ができるようになったものの,
 最近のパソコンにRS232Cポートが無いため,キーボードからのCW送信を行うインターフェイス作りがストップしたままでした。

 最近(2016年5月),USB/RS232C変換モジュールが比較的安価なことや,インストール作業が意外と簡単な事にに気付き,
 DSCWで送信を行うためのインターフェイスを試作してみました。

 USBシリアル変換モジュールの選択
   232C機器との標準的な接続(データ+制御)での使用でなく,
   制御ライン(RTS,DTR)のみの使用とブレッドボードによる試作評価を見据えていたので,
   迷わず『変換モジュール(MFT232RL)』を選択。

      
    以下は,『MFT232RL』をブレッドボード上で試作評価した過程で発見したこと。
     
      (その1) 
        /RTS,/DTR ともに負論理(アクテイブ・ロー )であることに留意要。
        定番の回路では,待機状態のときに送信(継続)状態となってしまう。

         ⇒ FT232Lの設定変更(論理反転)でスマートに解決

          ※チップ内のE2PROM書換メーカーのWEBサイトからTOOLを入手)
            『MF232R』の取 説(秋月,Web公開)が参考になった。

      (その2)
         定番のトランジスタ(2SC1815)でキーイングする回路だと,無線機(IC−756)側での
         受信雑音の増加(パソコンからの定常的なノイズ回り込み)が僅かながら気になった。 

          ⇒手持ちのフォトカップラー(TL627)に置換し,絶縁することで解消。

         ※フォトカップラーを用いた場合,FT232L側での論理反転設定をしても,しなくても回路接続の
           しかたでカバーが可能と後から気づいた・・・。
            (RTS,DTRともに2mAの吸いこみ・吐き出しが可能なので・・・)
            

      (その3)
         ブレッドボード上で試作し,ワニグチクリップコードで電鍵に接続している為,
         収容ケースやコード類の接続方法を思案中。(2016/05/03)
         
         気が付いたら,小型のブレッドボードのまま3年近く経ってしまった。(反省,2019/02/09)


      (その4)
         PTT制御(IC-756の取説には20mA以下との記載があったが,実測値は 2mA程度)
           従って ⇒ TL627で問題なし。
             /KEY,/SENDともに,今回使用したダーリントンタイプのフォトカップラーは過剰スペック(耐圧,IC,変換効率)
             だが交換する理由も見当たらず,このままとした。

      (その5)
         ・ コスト優先もしくは,2台以上作るなら,秋月通商のFT231Xの採用がねらい目。
         ・ 電子工作感に趣きを置かないなら
              FTDIチップ使用の安価な変換ケーブル + フォトカップラー(D-SUBコネクタハウジング内収容)
              という構成も有力。

      (その6)
         WSJT−Xでも,そのまま使えた。


       

                     黒いコードが無線機のPTTコントロール(RTS)
                     黄色のコードが縦振れ電鍵に接続しているライン。  
                     回路図を書かずに作ってしまった(反省)。

       

       
       
             Digtal Sound CW用に作ったインターフェイスであったが,WSJT-XでのPTTコントロールもそのままで出来た。(2017/08/05)
       
       





  MFT232RL   
    

  MF232R 
    

  FT231X
     


  FTDI社のICチップを使用した変換ケーブルの例
     

  TLP-627-2
     


   

FTDI社のFT232RLを搭載したUSBシリアル(TTLレベル)変換モジュール




  マルツ仙台店で購入
    2千円弱



















  秋月通商で取り扱っている
   同様の仕様の製品
   MF232R
   FT231X
   
   同社でWeb公開している取説
   制御端子の電気的仕様が明記されており
   秀逸な資料。

   コスト優先なら,FT231Xが狙い目








































  amazon で取り扱っている
   
  FTDI社のICチップを使用している
  変換ケーブルの例
     
  このケーブルの先に,コネクタ接続した
  D-SUBハウジング内にフォトカップラー
  を仕込むのが秀逸な方式かも。
  機会を見て試作してみたい。

  2017/08時点で1,300円前後・・ずいぶん
  安価になってきた。 
  








  写真は2素子(2組)タイプのもの。
  
  手元にあったのは,TL627-4(4素子)
  なので,
  2号機を作る際は

  TLP-627-2(2素子)・・・@80円/秋月電子通商
  を購入予定。 
  
    
     
       
フォトカップラー(TLP-627)の二次側
のスイッチング電圧波形

  無線機はIC−756(100W)

   上が /SEND
   下が /KEY
     この波形が0V付近でバタついて
     見えるのは,無線機内部のリレー
     接点などで /SEND時に強制的に
     0Vに落としているためと推定。

  Lead time 20m秒の設定通り,
  /SENDから,20m秒遅れて/KEYがON
  している。

  実際にアンテナを接続した際,
  オシロスコープのプローブへの高周波の
  回り込みによる波形の乱れが観測された(※)
  ため,ダミーロード負荷にて撮影。
    
   
  ※0.01μF程度のコンデンサを
   フォトカプッラーの二次側に接続することで
   解決すると考えられが,
   今の所,対策なしで1年ほど使用している。   


 


memo
   2017/07/15 WSJT-X 1.7.0
   2018/10/09 WSJT-X 1.9.1
   2018/12/23 WSJT-X 2.0.0


           


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作権情報
初 版    :
2016/05/04
最終更新日:
2017/09/08