【追加実験結果】
 音声信号を損なわないでメーターを振らす回路実験(2000.11.05)

回 路 図 (その2:試作(没) 倍電圧検波)

  音質:歪を感じます。(C1,C2,Rの値の問題かも?)

   回路図(その1:初号機)へ 





 回路図(その1:初号機)と比較して、
 部品点数的には電解コンデンサ(C3)が1コ増えただけですが、
 回路動作的には、次の事項が異なっています。

  1. 倍電圧検波した復調信号をスピーカー回路に接続している。
      (実は、初号機も倍電圧検波回路として使えるので、
       この回路にする必然性はなかったのですが、アース回路側をすっきりさせる
       ことができることから、採用しました。 )
       
  2. 検波出力の直流成分でメーターを振らしている。
     この結果、音声成分のエネルギーを損なわず、メーターを駆動できた。
     (  交流成分(音声信号)は、C3でパスしているので、
        音声信号を損なわずにメーターを振らしている。)

     これにより、メーター表示機能を損なわないで、
     スピーカーに供給される電力を2倍にすることができました。

  3. 音質の問題
       実は、この回路においては、若干の歪を感じます。
       とくに、受信アンテナが今回使用したものよりインピーダンスが高い場合は、
       さらに顕著に歪む模様です。
       今回のような用途(ゲルマラジオとしては大電力を扱っている)では、回路1−2の回路による
       倍電圧検波回路の方が適しているようです。 



(回路図に現れる部品)

 T1

バーアンテナ

 R

 220Ω

 T2

ST-45(600Ω:10Ω)

 M

 電流計 fs100μA、200mV

 Vc1,2

ポリバリコン       200pFmax

ミノムシクリップ

 黄、緑、赤、黒   各1コ 

 D1,2

ショットキーダイオード 1SS106等

 

 

 C1,2

磁器コンデンサ     0.001μF

 

 

 C3 

電解コンデンサ     330μF/6.3wv

 

 

  ST-45の代替としてはST-32(1200Ω:8Ω)も使えます。(但し、若干音が小さくなります)
   ↑600Ω:10Ωでも実用になったというのが正しい表現でした(2013/6/10)
    後日,5KΩ〜10KΩ:8Ωが最適と判明し,現在に至っています・・・。

  Vc2には、必要により100〜200pF程度の磁気コンデンサを並列に接続します。
  Rは使用するメーターと受信アンテナ等の状態により調整が必要となります。
  C3は33μFでも十分と思われます。(たまたま目の前にあった330μFを使用したもの。)


(回路図に現れない部品、材料)
(必要な工具)
     は、回路図(その1:初号機)の項を参照下さい。


ところで、

【 同調回路(T1、VC1)はスピーカーを鳴らすのに必須の回路? 】

試しに、初号機および弐号機で
T1とVC1を取り去り、VC2によるチューニングのみによる受信をしてみたところ、

 1 ) 一番強く受信できていた東北放送(1260kHz)の受信には、
     大きな不都合は無いものの、1089kHzのNHK第2の混信がわずかに感じられる
     程度まで悪化した。
 2 ) 他の2局(1089kHz,891kHz)は、東北放送の混信が大きすぎて、
     最良のチューニング状態でも、
     混信の中でなんとか放送内容の一部が聞き取れる程度。

という実験結果となりました。

 結 論 
   T1,VC1による(選択)同調回路は、スピーカーを鳴らすことだけの目的においては、
   必須の存在ではない。  
   アンテナと受信回路のインピーダンスマッチング(整合)の方が重要。

   クリスタルイヤホンで聞く、ゲルマニウムラジオの場合でも、
   近くに強力な放送局が1局しかない場合は、
   (選択)同調回路は不要で、
   アンテナ+検波器(ダイオード)+イヤホンの組み合わせで、
   実用になります。



   

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著作権情報
初 版    :2000/11/05.
最終更新日:
2002/05/18.