回路図
1-2 〜 1-6

   初号機改1〜改6 最終型へ

   最低感度測定方法をさぐる_編集中

写真無

回路図 2   一般的な倍電圧検波型へ 試作 (没)
回路図 3   ブレッドボード使用した
      組み立
てやすさ追及版(お勧め)new



回路図 1    初号機  2000年製作
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回路図 1 初号機の回路図です

     ●音質は実用範囲,やや混信あり選択度に課題あるものの、
       大型のLOOPアンテナ使用により実用的な音量・音質を実現。

        ※この当時(2000年)は,
           スピーカートランスの一次側の直流抵抗(約70Ω)が
           共振回路の選択度を著しく低下させる負荷(Qダンプ抵抗)
           となっていることに気付きませんでした。
        ※2007年になって
           この選択度の低さを 回路図1-2-2 〜 1-4 で解決しています。
      
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〔使用期間〕 21ケ月 2000年08月 〜 2002年05月
〔使 用 感〕
音  圧 びっくり音量   37dB(A)推定/周長約40mループANT
音  質 良好
選択度 やや混信あり・・・選択度良くない
   ・・・T2の直流抵抗(約70Ω)が原因と後日判明。
M:メータ内部抵抗(1.5KΩ)、R1(1kΩ)で500mVfs 
T2:ST−45(サンスイ製 600:8Ω、一次側直流抵抗 約70Ω))
スピーカー:ミニコンポ用  スピーカー効率(推定)=80dB/w(m)  


T1(バーアンテナ)の 一次コイルには何も接続しません。(質問への回答・・追記:2010/06/02)
T2の一次インピーダンスは3K〜10kΩが最適と判明。
  



      ※ VC2はLOOPアンテナのインダクタンスと希望周波数で直列共振させる目的で設けています。
         従って,LOOPアンテナのインダクタンスが130〜300μHぐらいだと市販のポリバリコン200〜260pF
         と相性がよいと思われます。 
      ※ 赤と灰色のワニグチクリップに8Ωのスピーカーを接続します。
      ※ LOOPアンテナは 面積90uの大きなものを使用しました。
           受信距離や音量で大きく劣るりますが,面積1uのLOOPアンテナでも動作しました。    
        

 T1

バーアンテナ(あさひ通信) 330μH±20μH

 R1

 1.0kΩ

 T2

ST-45(600Ω:10Ω) sansui

 M

 電流計 fs200μA、300mV

 Vc1,2

ポリバリコン       200pFmax

ミノムシクリップ

 黄、緑、赤、黒   各1コ 

 D1,2

ゲルマニウムダイオート1N60、あるいはショットキーダイオード 1SS106

 

 

 C1,2

磁器コンデンサ     0.001μF

 

 

 

 

 

 




【 使用感 】

   大音量ながら、音の歪は感じられません。
   Vc1の選択度は、かなり甘いですが、Vc2の選択度との連携により、実用上最低限の
   選択度(@〜Bの分離能力)を確保できました。
      (受信できる3局の周波数:  )
          @NHKラジオ第1放送  891kHz  JOHK 20kW
          ANHKラジオ第2放送 1,089kHz  JOHB 10kW
          B東北AM放送ラジオ 1,260KHz  JOIR 20kW

【 解 説 】
 1. 非常にシンプルな回路に見えますが、スピーカーを効率よく鳴らしたり、
    混信を低減するための選択度確保に苦労した結果、このような形になりました。

   注意1:本機の回路は、ループ長約40mの(デルタ)ループアンテナを使用し、
        大音量を出すべく、試行をくりかえして、たどり着いたものです。 
        この為、ループ長40mのアンテナに特化している部分があると考えられます。

         VC2が極めて有効に働いたり、T2の一次インピーダンスが比較的
        低い値(600〜1200Ω)でも良い結果が出たのは、使用アンテナがループ型式
        (誘導性(リアクタンス成分))でかつ、低インピーダンスであることに起因します。
        従って、
        アンテナに1/4λより短いランダムワイヤーを使用して挑戦する場合は、
        VC2の替わりに可変インダクタンスを使用するなどの対応が必要と思われます。
        また、その際の接地抵抗(10〜数KΩ)等を勘案した場合、T2の一次インピーダンスは
        数KΩ〜数十KΩが適すると思います。
        参考になれば幸いです。             ( H14/05/20 ) 
        

   
 2. トランス(T2)はどういった役割をしているのでしょうか?
    なぜ 600Ω:10Ωのインピーダンス比が最適だったのでしょうか
    
  (1200Ω:8Ωのトランスを使った場合では、音が小さかった )  
       ↑600Ω:10Ωでも実用になったというのが正しい表現でした(2013/6/10)

          後日,3.5KΩ〜10KΩ:8Ωが音質の点で最適と判明。現在に至っています・・・。   
    この答は、”少し高度な評価実験”のコーナーで、解き明かす予定です。

 3. 当初は、メーターを付ける発想はなかったのですが、
    より良いアンテナの形をさぐる過程で、耳による信号強度比較に限界を感じたため
    試しにメーターを接続したところ、針が振れるではありませんか!。
    メータ指針のおかげで、アンテナワイヤやアース方式の組合わせ実験結果を、数値で比較する
    ことができました。


     (信号強度メータをつけてからの、アンテナ系の改良状況など)
      
 a. 最初は針が微妙に振れるのをやっと確認できる程度だったのですが、
          アンテナ系の改善の結果,300mVfsメーターが振り切れたため,直列にR1を
          挿入して500mVfsになるよう変更しました。
 
       b. アンテナ銅線(スロープ部分)と鉄塔頂部との接続部の錆びにより、
          信号強度が下がってくるのも観測され,
          解決策として、絶縁電線を単に鉄塔に沿わせる(静電結合)方法が有効な解決策の
          ひとつと判明しました。

       c. このメーター表示が無ければ、これほどの音量にたどりつけなかったように
          思います。
          メーターはテスター等で代用することとし、テスターをつなぐ端子だけを用意し、
          必要な時だけ計るのも一案かと思います。
          500円前後のラジケータの使用も選択肢ですが、50mm角の安価(1,000円)な
          メータ(200μAfs)を販売している店もありますので,活用をお勧めします。


       d. VC2は、アース棒から緑色側のワニ口クリップが、
          はずれている事に気づかないで実験を進めていたら、微妙にしか振れないはずの

          メーターが、大ききく振れていることに気づき,びっくり!。
          確認したところ、アース棒とは接続されていない電線()が地面に横たわって、
          とぐろを巻いている(地面との間に静電容量が発生して、コンデンサーを通してつながって
          いる状態)ことが理由と判明。
          また、とぐろの状態(形状)により、メータ指針の振れ(信号強度)が激変することも判明。
          この発見から、VC2(可変コンデンサ)をアース棒との間に挿入することになりました。
           (くわしくは、アンテナの形の項を参照ください。)
          ※接地棒と受信機間をつなぐ目的で、たまたまあった大型車両用ブースタケーブル
           (バッテリ充電用の5m長の太物ケーブル、結果して余長分がトグロ状態)



(回路図に現れる部品)

  D1,D2はゲルマニウムという名前に、こだわる場合は1N60を使用。
  感度優先なら1SS106などの検波用ショットキーダイオード等が使用できます。

  ST-45の代替としてはST-32(1200Ω:8Ω)も使えます。
  2008/02版の回路では、3.5K〜10KΩ:8Ωを使用(音圧重視→低歪み)。

  
  Vc2には、必要により※100〜200pF程度の磁気コンデンサを並列に接続します
  R1は使用するメーターと受信アンテナ等の状態により調整が必要となります。


[ 使用したバーアンテナの資料 ]


       特に、選択度の低下を招かないですむ5番端子の使用が参考になりました。

@−A間 290μH
@−D間 240μH
D−A間   4μH(なぜか 50μではない・・)        
       コイル部分とフェライト棒の位置関係によってインダクタンス変化あり・・・。




 ←50μHと予想したが・・?


                                      (測定 2010/07/11) 


安価なメータ(\1,000)の紹介。
一般的には2,500円〜3000円ぐらいしますが、精度および精度に影響を与える要素
(誤差規格、鉄板パネル取付用、垂直取付用、
水平・垂直兼用、水平取付用 など)
について、文字盤面に記号により明記されているのが特徴。

我々の実験目的では、な安価なメータでも十分な場面が多いように思います。

    ←クリック(詳細仕様)
購入した100μAメータの内部抵抗を計ったら1722Ωでした。(2007/11/29)
  1.0Vfsにするには、8.278KΩを直列に接続。
  0.5Vfsにするには、3.278KΩを直列に接続。

参考:メーターの基礎知識 http://www.fe-technica.co.jp/html/shohin/11/11.html




ラジケータ(ラジオ・インジケータ 約500円)の紹介
    http://www2.cyberoz.net/city/hirosan/kit.html




(回路図に現れない部品、材料)

平ラグ板 

 回路部品を取り付ける板 8P

 ダイヤル

 VCに付属または別売り

線 材

 ビニール被覆電線 黒・赤・緑色 等

 Vc用ビス

 VCに付属または別売り

外ケース

 糸ようじのケース等

 底板

 かまぼこの板等

ゴム足

 四角、小サイズ,極小サイズ 各2コ

 糸ハンダ

 

両面テープ

 Vc以外は、これで固定しました!

 

 


 平ラグ板とは、このような物です。
 この写真は5P(”ゴピー”と呼びます。5対の意味です)の例。
 数点の部品で回路を組む場合に便利な、実装方法です。
 



(必要な工具)

ハンダゴテ

 20〜30wのもの

ピンセット

 あればベター、無くとも可

ニッパ

 小型のものがベター

 

 

ワイヤーストリッパー

 カッターナイフでも代用可 

 

 

ラジオペンチ

 あればベター、無くとも可

 

 


電子工作に必要な工具の種類と使い方 その1【ハンダ付け編】 | マルツセレクト
     https://www.marutsu.co.jp/select/list/detail.php?id=193

      ●ハンダごて         20〜30W  DIYショップでも売ってます
                           セラミックヒータ型(2千円前後)が過熱しにくく扱いやすいのですが、
                           千円前後ぐらいの物でも十分使用できます。

      ●糸ハンダ          ヤニ入り(筒入りが扱いやすく、しかも安価)


      ●ハンダゴテ台        金属製のお菓子の箱でも代用可

                           また濡らした専用スポンジまたは濡れ雑巾を用意

                           (時々、熱したコテ先を濡れた雑巾でクリーニングすると
                                  コテ先へのハンダのりが良くなります。)
                           机を焦がさない様、工夫して取り組みましょう。


      ●ニッパ            電子工作を継続して取り組む予定のある人は、千円以上の小型の物を

                         薦めしたいのですが、今回程度の工作を数回行う程度なら、
                         100円ショップのものでも良いでしょう。
                            決して太い針金を切らないように!!
                            部品のリード線や細線の切断専用です。
                              太い針金やスズメッキ線を切ると刃先がボロボロになります!!。

      ○ラジオペンチ        100円ショップのものでも可

      ○ワイヤーストリッパー    あると非常に便利ですが、今回程度の工作を数台行う
                       程度なら、カターナイフで代用できます。

                            もし買うなら2千円前後ものをお薦めします。

                            
      ●ピンセット          100円ショップのものでOK

      ○テスター           できたら欲しい

                          アナログ式、デジタル式どちらも一長一短あり、
                           この比較研究も奥深いものがあるように思います。 

                          DIYショップでも1500円〜5000円ぐらいで売ってます。

                          電子工作を継続して取り組むなら、
                          ”サンワ”とか”日置計器”の2千〜4千円強の
                          アナログ式のものを1台、入門用としてお勧めします。
                          結構まともな説明書が付属していたように記憶しています。

                          もちろんデジタル式のテスターを入門用の1代目として
                          購入するのもアリです・・・。 
                        
      ○キリ              木工用(なくとも可)
                          保管時は
危険防止に刃先を35mmフィルムケースで保護すると良い。

      ●プラスドライバー      バリコンを止めるネジ(小)用 100円ショップのものでOK

      ●工具入れ          お菓子の箱でも代用可

      ●作業マット          新聞紙でも代用可ですが、熱に弱いので気をつけましょう。
                       ハンダゴテの熱やカッタナイフで机にキズをつけないため

      ●カッターナイフ       どこの家にもあるもので可 

     ゼロからそろえると、数千〜1万円ぐらいになります。

     プロではないので、この辺の道具にお金をかけないという工夫や信念があっても良い
     と思います。


     真空管全盛の時代には、
       このほかに、ハンドドリルやシャーシパンチ、ハンドニブラ等のシャーシ加工の工具
       が必須であり,無銭家の私には敷居が高かった記憶があります。
       トランジスタ・ダイオードといった半導体による小工作は、この点が非常に楽です。




最初からバーアンテナの使用を決めていたの,】

  固定インダクタによる予備実験(キットを使用)を行った際、

  次のような欠点があり、採用を断念しました。
    コイルの途中のタップ出しができない。選択度が得にくい。
    (ただし、超小型という点ではピカイチです。)

  スパイダーコイルによる予備実験(キットを使用)は、タップ出しが容易で、
  感度、選択度とも得やすい。 スパイダーコイルのみでもアンテナとして機能するなどの利点
  がありましたが,希望するケースサイズには収まらないため断念しました。
  

  これらの予備実験の結果、小型のバーアンテナ型の使用に落ち着きました。

  バーアンテナは、今回使用した小型のものから、昔のオーディオセットのチューナの
  背面についていた大型(十数センチあったかな)の物まであり,これらの比較も面白い
  かもしれません。(H16.7.11)


  気がついたこと、
  コイル(回路図中 T1)単体のQを高くすることは,
  ハイパワーゲルマラジオ(=スピーカー駆動ゲルマラジオ)構築の必須要素ではない・・・・・。 


 

追加実験:入手が容易な代替トランスはないか?,】

  不要になったACアダプタ(DC9V出力)から取り出した電源トランスを流用してみたところ、
  ST−45と比較して遜色がない音質と音量が得られました。
  低域が良くでており、ST-45より低域から高域までの周波数特性はよさそうな感じがします。
  そのうち、周波数特性を測定してみたいと思います。(H13.5.10)


全く初めて、ゲルマニウムラジオの製作実験をする場合は,】
  キットによる製作をお勧めします。(なにしろ、必要な部品が一度に入手でき、かつ安価
  (少なくとも2011年ごろまでは安価でした)。
  特に、スパイダーコイルを用いたものは、強電界地域では外部アンテナなしでも受信できる
  感度があります。
  コイルを巻く苦労(たいした苦労ではない)がありますが、達成感はピカイチ。
     例1: http://www.kagakukyozaisha.co.jp/dbase/sp-g.html   
     例2: http://www.marutsu.co.jp/user/shohin.php?p=10194
  キットを改造したり、キットにより動作原理や電子工作の基本を学び、バラ部品から
  自分なりの工作ができるように進んで行くのがよいかと思います。

  プロの世界でも、導入実績のない電子部品(IC素子など)を使用した回路設計を行う前に、
  評価キットを用いた機能・特性確認結果を,試作品や準量産版の設計に生かしたりします。
  キット製作をばかにできない点が多数あります。 
  キットの設計や、組立工程には、いろいろなノウハウが隠れているものです。


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著作権情報
初   版 :2000/10/01
最終更新日:2011/01/29