Radio propagation |
【受信電力を、電波伝搬という目で予測】 |
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本ページで使用している用語や数式について 解説をしているWebサイトや文献の紹介 (1) 電波の伝わり方の解説 https://www.ne.jp/asahi/yokohama/cwl/dempa.html (2) 中波放送の電波伝搬について http://asaseno.aki.gs/germanium/propagation.html 地上波(Ground Wave)は以下の総称 ・直接波(Direct Wave) ・反射波(Ground reflected Wave) ・対流圏波(Tropospheric Wave) ・地表波(Surface Wave) (3) Radio propagation - Wikipedia Surface_modes_(groundwave) (4) 自由空間損失を 自動計算 https://www.trance-cat.com/electrical-circuit-calculators/free-space-path-loss-calculator.php (5) 受信電力の自動計算(フリスの伝達公式・アンテナの受信電力計算) https://www.trance-cat.com/electrical-circuit-calculators/friis-transmission-equation-calculator.php (6) 電波伝搬の基礎_送信電力と受信電力の関係,電界強度,実効長 (RFワールドNo.9 抜粋) http://www.rf-world.jp/bn/RFW09/samples/p013-014.pdf (7) 無線局免許手続規則第七条第二項の規定に基づく放送区域等を計算による電界強度計算方法 https://www.tele.soumu.go.jp/horei/law_honbun/72073000.html (8) アンテナ工学ハンドブック 第1版第6刷 平成3年9月30日 受信アンテナの地上高を変化させた時の電界強度の変化 ( p 574) 地表波が主成分を占める地上高 h0 ( p 574) (9) 垂直接地アンテナの長さと垂直面指向性 CQ出版社の「アンテナハンドブック」 1990年 第8版 (p305) (10) 近傍界 / 遠方界 http://t-sato.in.coocan.jp/terms/near-field.html (11) 〜電波の送受信のしくみ〜 EM_Wonderland_Chap_11.pdf 著者 唐沢 好男 http://www.radio3.ee.uec.ac.jp/ronbun/EM_Wonderland_Chap_11.pdf (12) 半波長ダイポール・アンテナの実効面積 http://t-sato.in.coocan.jp/terms/halfwave-dipole.html (13) 2章 アンテナの基礎(電子情報通信学会) p32_微小ループの放射抵抗 p39_実効面積と利得係数 (正)実効面積 (誤植)実行面積 (正)実効高 (誤植)実行高 と推察 http://ieice-hbkb.org/files/04/04gun_02hen_02.pdf |
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ほぼ見通し状態の伝搬路での受信電力を予測 見通し線が海抜22.6mの丘より少し上空通過の理由は,住宅の屋根の高さを越えるため |
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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 送受信アンテナ間の大地が概ね平地で ほぼ見通し状態にあることから, 直接波の自由空間損失だけに着目した算定法で 受信電力が概ね把握可能と考え, この予測値と実測値の比較をしてみました。 May. 10, 2001/ (rev) Novt. 20, 2024 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 周波数:1.260MHz 距離:10km での自由空間損失 Lspは、 Lsp =32.4 + 20log f (MHz) +20logD(km) Lsp =32.4 + 20log 1.26 +20log 10 =32.4 + 2.01 +20 =54.4 [dB] 周波数:1.260MHz 距離:10km での受信電力 Pr は Pt(送信電力): 73.0 [dBm] (=20KW) Pr = Pt + Gt − Lsp + Gr
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【大型のLOOPアンテナの実力】 受信アンテナを直列共振させ、50Ω終端のRFレベルメータ および スペアナで受信電力を計った所, 0dBm(1mW)〜−1dBm(0.79mW)の間で変動する値が 得られました(1260KHZ 東北放送)。 記 2001.05.10 左の写真は 狭隘な宅地の限られた条件下で 受信アンテナの開口面を可能なかぎり理想方向に 向けた直した後, 約2.5dBm (=1.78mW)に増加。 ↑アンテナ頂部が 初期の地上15mでの記録 撮影 2008.5.22 【予測値 と 実測値 との比較】 机上計算値より実測値が少なくとも6〜10dB程小さくなると の見込に対して・・予測値2.7dBmに限りなく近い実測値・・・なぜ? 後日,0.53λの送信アンテナ利得が 2.1dBi ではなく 4.1dB, 受信アンテナ利得は -18dBi でなく -17dBi であり, 机上計算値側が3dB増する事判明するも謎。 測定系の誤差・受信アンテナ背面の小山の影響か・・? |
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この写真は、 LOOPアンテナを スペアナ(50Ω)に直結したときの画面。 左から JOHK(NHKラジオ第一) 891KHZ 20kw JOHB(NHKラジオ第二)1089KHz 10kw JOAK(東北放送) 1260KHz 20kw NHK第一が,−10dBm(0.1mW)の電力で 受信できていることがわかります。 2010/06/13 |
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この写真は、 直列にVC(ポリバリコン)を接続し 1260KHzに共振させて撮影。 LOOPアンテナ頂部が 2001年当時より2.5m嵩下げしていますが 東北放送が,+0.30dBm(1.07mW)の電力で 受信できていることがわかります。 2010/06/13 |
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LOOPアンテアナの頂部を 50cm持ち上げて13mに変更しで測定 結果して, +1.40dBm(1.38mW)の値が得られました。 2014/06/22 この受信電力を記録した後, 2015年末にソーラーパネルを屋根に設置 した際、 LOOPアンテナのスロープ部の下端〜室内引込み区間 の配線形態を変更。 以降, 受信電力が 1mWを越えることが無くなりました(残念) ※受信電力低下・・・ LOOPアンテナのインダクタンス の項で給電線の浮遊容量の影響について調べはじめた ので・・・近いうちに解明できるかもしれません。 変更前: ベランダに引き留め用アルミ収縮ポール設け, 金属屋根から大きく離して引込み。 変更後: 金属屋根から5cm程度の離隔を保ち引き込み。 記:2024/12/02 |
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参考まで 【1uのLOOPアンテナの実力】←クリック こちらは,2階ベランダに, 1辺1mの四角形LOOPアンテナ(巻き数4ターン) を設置して測定した受信電力(−18dBm) 大型のLOOPアンテナの, 約 -20dB( 1/100 )の受信電力が得られました。 ※ 大型のLOOPアンテナの測定時と同じく スペアナとの間に260pmaxのポリバリコンを接続し 直列共振させて測定しています。 (撮影 20010年) |
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May. 10, 2001/ (rev) Novt. 20, 2024 ・ 理想的な環境(例:水田地帯が続く地形で送受信アンテナ間が見通しである環境)で 大型LOOPアンテナを使った際の受信電力計算結果を表にしたものです。 ・ 受信点から送信アンテナ本体が見通せない条件下では, 地表波の大地種別(海面、平野、丘陵、山岳地帯)減衰カーブを用いた算定に加え 市街環境などに見合った損失の加味が必要です。 ・ 1m角の小型LOOPアンテナの場合は,表の値を20dBを減じてください。 50cm角の場合は,26dB程減じてください。 |
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【中波帯の電波伝搬】 大地表面に沿って伝わる地表波 Nov.05, 2024/ (rev) Nov.20, 2024 図2・1は 受信アンテナの地上高を変化させた時の電界強度の変化 図2・2は 地表波が主成分を占める地上高 h0を示しています 直接波と反射波が打ち消しあい,回折波も弱く,地表波が主成分となる地上高 を最小実効アンテナ高さと呼んでいる ( 中波帯の伝播は大地に沿って伝わる地表波が主役 ) 図2・2では, 10MHz以下の部分のカーブが枠外にあり直読できませんが, 1MHZ以下では,垂直偏波のh0が100mを越える高さをもつ事が推測できます。 地表波はh0より低い山や建造物の凸凹を乗り越えながら大地に沿って伝播 することで,直接波が届かない 山影や建物の影の受信点に届く特徴があります。 これが, 見通しが悪い場所の地面付近に置かれたAMラジオが,元気に鳴ることができる理由。 ( 電界強度(V/m)を介した受信電力算定 と 自由空間損失を介した受信電力算定の方法が があるが,これらの計算結果は一致するのか? ) 理想的な伝搬路(大地が海面であるとか,直接波が受信アンテナに届くための見通し状態) では両計算結果が一致します。 理想的な伝搬路に近い事例・・・・ ・送信鉄塔の頂部から基部付近まで見えるような水田等の平地(〜数km)での受信 ・送信鉄塔本体の6割強の部分が受信点から見える地形と近隣住宅の屋根を越える 高さに受信アンテナを設置できた場合(本Webページでの実験環境) ( 中波帯のラジオ受信機や外付けの小型ループアンテナが地上付近で使用される場合が多く, このような受信点での電波の強さを算定する際には,中波帯の電波伝播の主役である地表波 の電界強度減衰カーブ(平野・丘陵・山岳,周波数)を用いて算出する必要があります また市街地や都市部での建物の影響を加味する必要があります。 VHF帯以上の世界では、奥村カーブ が有名・・・ ) 無線局免許手続規則第七条第二項の規定に基づく放送区域等を計算による電界強度.(山岳・丘陵・平野) https://www.tele.soumu.go.jp/horei/law_honbun/72073000.html 300/Dkm [mV/m]は海上伝播の電界強度カーブ 上図は、 E =300 √P(kw)/d(km) [mV/m]と記されている減衰カーブは 大地が海面の場合のもの 大地が一般的な平野の場合, 大地の伝導率が海面より著しく大きいことから 周波数ごとに減衰カーブか異なり,周波数が高いほど減衰が大きくなります この平野地帯のほかに,山岳地帯,丘陵地帯 の表が準備されています。 距離10kmで 海面(=自由空間損失のカーブ) を基準にすると 平野で、1260KHZの場合 電界強度が約1/3 受信電力では1/9 ・・・ 9.5dB減衰 するという読み方になります。 −−−文書編集中−−− ちなみに 1/4波長 垂直接地送信アンテナによる電界強度E E = 313 √P(kw)/d(km) [mV/m] 0.53波長 垂直接地送信アンテナによる電界強度E E = 396 √P(kw)/d(km) [mV/m] 周波数1260KHz 出力20KW 0.53波長の垂直接地アンテナ 約10kmでの電界強度Eは E = 396 × √20 / 10 ≒ 177 [mV/m] ・・・・・海上伝播時 周波数1260KHZ で平野での伝搬時の損失見込みを 約1/3 とすると E’≒ 59 [mV/m] ・・・・・平野伝搬時 |
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自由空間損失を用いた受信電力の計算値 と 電界強度を用いた受信電力の計算値(大地が海面) と を比較してみました Nov. 16, 2024/ (rev) 1.26MHz 0.25λの送信アンテナの場合 1.26MHz 0.53λの送信アンテナの場合 |
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実効面積から受信アンテナ利得を導く |
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資料(11) 〜電波の送受信のしくみ〜 EM_Wonderland_Chap_11.pdf 著者 唐沢 好男 Jan. 10, 2023/ (rev2) Oct. 30, 2024 http://www.radio3.ee.uec.ac.jp/ronbun/EM_Wonderland_Chap_11.pdf G= 4π×A/λ2 |
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電界強度と実効面積から受信電力を導く |
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資料(11) 〜電波の送受信のしくみ〜 EM_Wonderland_Chap_11.pdf 著者 唐沢 好男 Jan. 10, 2023/ (rev2) Oct. 30, 2024 http://www.radio3.ee.uec.ac.jp/ronbun/EM_Wonderland_Chap_11.pdf |
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中波ラジオ局 送信鉄塔の高さについて 東北放送ラジオ 1260KHZ 20KW 仙台市若林区荒井 鉄塔の高さ105m(海抜2m) 物理長 0.45λ 電気長 0.53λ(推測) https://www.tbc-sendai.co.jp/company/ NHKラジオ第1/第2 891KHZ/1089KHZ 20KW/10KW 仙台市宮城野区 原町ラジオ放送所 鉄塔の高さ140m_2波共用 物理長 0.32λ/0.39λ 電気長 不明 NHK原町ラジオ放送所 - Wikipedia |
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↑CQ出版社の「アンテナハンドブック」 1990年 第8版 p305 より引用 興味をもたれた方は、ぜひ書店等で購入をお願いします 中波ラジオ送信アンテナの垂直アンテナの長さ 1/4λ(0.25λ)とは限らず 5/8λ(0.625λ)は水平方向利得が大きいが,サイドローブが著しいフェージング を生む短所がある, 基幹局では利得とフェージング抑制の兼ね合いから 0.53λを採用 (記 2011/02/10) |
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