ゲルマニウムラジオの工作
無電源_FMラジオの工作
FM局から 9.7km離れた海抜80mの公園 9.5km離れた自宅の地上高13mの50MHz帯アンテナによる受信状況
1素子アンテナ(基準DP625)使用 撮影日:2023-10-23 参考録音データその1 データその2 データその3
東北放送_FM補完93.5MHz(2023-11-02)
イヤホン端子に
IC録音機を繋ぎ録音
データその4(93.5MHZ 2024-08-20 1SS108×3パラ )
木版を外してコンパクト化,同調コイルは8回巻き 12回巻きコイルにて
距離58kmでの受信成功
受信機のアナログメータ指示写真に
85dBμ,90dBμ,93dBμの目盛りを上書きしてみました
【はじめに】
FM検波回路のエネルギー効率が非常に悪いため,
FM局から 9.5km離れている自宅で聴ける「無電源FMラジオ」の工作は困難と決めつけていました。
最近になって,
FM送信所から 3kmとか12km離れた地点での遠距離受信の成功事例をWeb上で見つけ,
遅ればせながら挑戦してみました。
記:2023/10/24
本Webページで多用している単位や用語については,
以下のサイトを参照ください。
※dB,dBm,dBμ,dBd,dBi などの単位について解説をしているWebサイトはこちら
なお本WebページではdBμをdBμVと表記しています。
※dBm⇔dBμV の換算などを解説しているWebサイトはこちら(detail-infomation.com)
※電波の伝播に関する当HPはこちら(受信電力を、電波伝播という目で予測)
※電波の伝わり方の解説をしているWebサイトはこちら
※EIRP(実効輻射電力)について解説しているサイトはこちら
※アンテナの利得について解説しているサイトはこちら
※電界強度と受信電圧の関係の解説をしていサイトはこちら
※フレネルゾーンについての解説をしているサイトはこちら
※ハイトパターンについての解説をしているWebサイトはこちら
※波長短縮率(伝送モードにおける波長短縮率)についての解説をしているWebサイトはこちら と こちら
アンテナ(放射モード)の短縮率や延長率については、参考文献(14)(17) を参照ください。
記:2023/11/19
著作権情報 | |||
初版 | |||
2023-09-05 | 2028年以降の民放AMラジオ局_廃止に伴う、FM補完局を 無電源FMラジオで聴くことが可能か検討。 ・長距離受信事例を掲載しているWebサイト(1)から,5.5kmと13kmの事例を拾い出し,受信電力を机上計算。 ・仙台市内のFM局3局(5KW)と自宅までの距離約10km※で受信電力を机上計算。 ※後日、測距ツールにて距離9.5kmと判明 |
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改版など | |||
2023-09-12 | 自宅(海抜23m )2Fベランダ と 近所の公園(海抜80m)で, 東北放送AMラジオ_FM補完局の受信電圧(dBμV)を実測→その電力値(dBm)を換算し把握。 |
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2023-09-27 | 自宅アマチュア無線鉄塔に仮付運用していた_実験用FM帯 未調整ダイポールアンテナ(93.5MHzで 88.5dBμV/75Ω)を 取り外し, ⇒だめもとで周波数帯の異なる50MHz帯2エレメント八木(HB9CV型,保管品)を急遽装柱し →受信電力をスペアナで測定(93.5MHz -17dBm ) |
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2023-09-27 | ・メインメニューページに,「無電源FMラジオ(工事中)」を追加し,【受信機の試作を開始】 ・無電源FMラジオ_試作_ゼロ号機・・メータが元気に振れるのに, イヤホンからは,かすかな音の存在のみがわかるレベル!・・・・なぜ? |
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2023-09-29 | ・自宅環境(TBC-FM補完 -17dBm )で, アナウンサーの会話がどうにか聞き取れる状態に到着! |
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2023-10-02 | 何を思ったか根拠のない自信に突き動かされ・・距離20kmの 君が丘公園_展望台(七ヶ浜町)で実験。 結果は,81.6dBμV(-27.4dBm)の受信レベルで,かすかな音声の存在を確認できたのみ・・・惨敗。 @DPアンテナ(未調整のため,利得-4.5dBd・・・この当時,マイナスゲイン状態にある事に気付かず・・) A目的局の方向に大きな給水塔があり、TBC-FM補完局の送信アンテナが隠れていた(不運) B無電源FM受信機の感度(FM検波効率)の追及が全く不足 |
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2023-10-07 | 自宅環境(9.5km)にて, NHK仙台,東北放送FM補完局が明瞭に聴けた(感動し、歪音の記憶?) |
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2023-10-13 | 【無電源ラジオの工作を行う高齢者にとって,とても残念な資料】(7) | ||
2023-10-14 | 室内用の市販ダイポールアンテナのエレメント長が異常に短いことについて解明。 また10MHzほど下がったNHK仙台(82.5MHz)での相対利得差(6dB低下)に気付いた。 |
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2023-10-23 | ・市販DPアンテナ(−4.5dBd)のエレメント長をチューニングし,本来の0dBdの利得となった ・近所の城址公園(海抜80m FM局〜9.7km)で NHK仙台(受信レベル−15dBm),東北放送FM補完局(受信レベル−9dBm)が 著しい歪音を伴っていたものの比較的大きな音で聴けた。 |
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2023-10-29 | 【FM放送波のスロープ検波について】追加。 モニタ端子追加 【放送波を用いた,変則的な Q測定・・】同調回路のスロープ特性を測定&グラフ追加。 |
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2023-11-02 | ・http⇒httpsに移行。 https://xtalfox.sakura.ne.jp ・無電源FMラジオのモニタ端子に接続した周波数カウンタが動いた。 ・録音データその1〜その3 を貼付。 |
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2023-11-05 | ・フレネルゾーン(5)の計算とイメージ図から ・・・・自宅界隈での受信アンテナ高の違いで受信電力が大きく変化するメカニズムを整理 |
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2023-11-07 | ・東北放送FM補完局〜自宅間距離を約10kmと思っていたが,地理院(4)やGoogleの測距ツールで 正しくは 9.5kmと判明。 | ||
2023-11-12 | 【無電源FMラジオの試験に用いるSGモドキ_がほしい・・】を書き出し | ||
2023-11-16 | ・受信電力の机上計算表に,トランジスタ技術2023-12月号(10)(11月8日発行)p70 無電源FMラジオ受信リポートを追加 ・参考文献(3)を追記 |
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2023-11-17 | ・FM放送帯用の簡易SGとして aitendo(8) FM(ステレオ)トランスミッタ DSP108TA を単体評価(おもに周波数可変範囲変更) | ||
2023-11-20 | ・DSP108TAのRF出力特性(対電源電圧、対周波数設定)を測定。 ・参考まで,電波法における微弱電波関係について整理。 |
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2023-12-05 | 【簡易SGを用いた,より正確?な Q測定・・】を追記 | ||
2023-12-07 | 無電源FMラジオの回路図を掲載しました | ||
2023-12-20 | 木板をはずし、内寸83mm×83mm×100mmのケースに収容してみた | ||
2024-01-07 | 【FMアンテナ工作new】 のページ着手。 【無電源_FMラジオの工作】から FMアンテナ工作を分離して【FMアンテナ工作new】に移植 |
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2024-03-15 | 20.09kmでの受信チャレンジ ・・・・多聞山(海抜44m,七ヶ浜町)・・・TBC補完FM・NHK-FM、聴き取り成功 ZLスペシャルアンテナ使用 |
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2024-03-27 | 27.94kmでの受信チャレンジ ・・・・大高森(海抜100m,東松島市) TBC補完FM_聴き取り成功 導波器付きZLスペシャルアンテナ使用 |
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2024-03-30 | 無電源FMラジオ_アンテナ入力端子のインピーダンス と SWR測定 写真追加 | ||
2024-04-13 | とりくみ_その5_無電源FMラジオの変則的_普段使いについて | ||
2024-04-16 | マルチパス起因の酷い歪音の低減につながる同調コイルのインダクタンス値と 同調時のVC容量の関係性について,まだ追い込み余地がある事に気づき,同調コイルを新たに巻き直して交換 (同調上限を 120MHz→96MHzに変更) ・・・ かなり良くなった感じ!! |
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2024-04-17 | 近所の城址公園で,音声録音・参考映像撮影しました。 仔細は・・・こちらのページ 著しい酷い歪音(強いマルチパス起因)をなかなか克服出来なかった難所。 3素子アンテナの指向性と,検波効率を追及した(12回巻き)同調コイルにより → 過去最良の音質と音量に到達(総合評価5) |
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2024-04-21 | 58kmの受信に成功 ・・・・牡鹿半島_御番所公園_展望台(58Km)での TBC補完FM_ほか計3局_受信成功 導波器付きZLスペシャルアンテナ使用 TBC補完FMとNHK-FM仙台は,マルチパス起因による歪音に見舞われましたが, 4月16日実施の選択度UPが功を奏し3局の放送をアンプを介さないイヤホンで聴き取できました。 実測データほか資料は順次反映中・・・。 特記事項: 93.5MHz用3素子アンテナで,だめもとでむりやり受信した DateFM(77.1MHz)は 受信電圧が会話聴き取り限界 (会話判読限界)より+3.2dBの83dBμVでの受信でしたが,マルチパス歪音を感じないクリアーな受信音に助けられました。 |
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2024-04-22 | −29 〜 -27dBm(80〜82dBμV)が,この試作機の会話聴き取り限界感度 | ||
2024-04-24 | 原点回帰という言葉が合っているかわかりませんが・・ マルチパス歪が無縁と考えられる受信点(距離1〜2km)を探して受信実験。 結果して, 低歪の大きな音を確認することができました。 【製作したFM受信アンテナによる遠距離受信の主な成果】 SINPOコードによる受信状態を表示,マルチパス歪音の状態,録音データの有無などを表記した 表にまとめました。 |
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2024-04-30 | 【指針・とりくみの流れ】の項に ・ 初期試作機にて長距離受信が成功した後,音質にこだわった試作機製作検討開始(予定) ・ 初号試作機(改修続きでボロボロのため)の完成機製作に着手(予定) ・・・・を追記しました。 |
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2024-08-20 | 録音データその4(93.5MHZ 2024-08-20 1SS108?×3パラ ) 追加 自宅での低歪受信のとりくみ・・・現時点での成果 |
参考文献など
(1) https://www.crystal-set.com/
サイトマップ (crystal-set.com)
(2) https://www.mizuho-lab.com/
(3) https://www.toragi.cqpub.jp/
(4) https://www.maps.gsi.go.jp/
(5) https://www.circuitdesign.jp/
(6) https://www.fbnews.jp/
(7) 聞こえチェック・聴力図(panasonic.jp)
(8) https://www.aitendo.com/
(9) https://www.rf-world.jp/
(10) https://www.toragi.cqpub.jp/
(11) 「ラジオ&ワイヤレス回路の設計製作(CQ出版)p178 のインダクタンスからコイルの形状
p87 のスロープ検波の原理
(12) http://www.intex.tokyo/notes/antenna/antenna-01.html・・・FMフィーダアンテナについて
(13) アンテナハンドブック CQ出版 1990.2.10 第8版
(14) https://ja.wikipedia.org/wiki/ダイポールアンテナ ・・・ダイポールアンテナの短縮率について
(15) https://engineer-climb.com/wave-length/#同軸ケーブルの波長短縮
(16) アンテナ解析ソフト MMANA(アンテナ設計シュミレータ)
JE3HHT (xrea.com)
MMANANでアンテナを設計(シュミレーション)する。 (hi-ho.ne.jp)
(17) https://as76.net/ant/loop_ant.php
ループアンテナの特徴・延長率について
(18) https://ja.wikipedia.org/wiki/SINPOコード
BCLの受信報告において用いる受信状態を表すコードについて
(19) https://crystal-set.com/report/o114.htm
5.5kmでの受信成功事例(2010-05)_再・ゲルマラジオでFM放送を受信したい
(20) http://cgi.tiny.jp/tt/archives/2009_2_23_718.html
13kmでの受信成功事例(2009-02)_宮澤博士のBlog日記!FMゲルマニウムラジオで13Km受信に成功!
(21) 卓上ボール盤 REXON DP2250R
卓上ボール盤 REXON DP2250R 開封の儀とレビュー - Good Omen Factory
DP2250R取扱説明書.pdf
DP2250R 交換部品
(22) 主な物質の比誘電率 - Wikipedia
(23) 地球の湾曲に関する解説や計算
地球の直径はどれくらい? | 自然 | 科学なぜなぜ110番 | 科学 | 学研キッズネット (gakken.co.jp)
地上から見渡せる距離 - 高精度計算サイト (casio.jp)
直接波が飛ぶ距離を計算してみる | jh4vaj
http://fun-lemon.tea-nifty.com/blog/2008/01/post_4da3.html
『水平線までの距離』: アイズオンリーのひとり言… (tea-nifty.com)
等価地球半径と見通し距離の関係 | 一陸特の小部屋 (rikutoku-kobeya.com)
4/3が等価地球半径係数
(24) VHF-FMゲルマラジオ MyDX記録 2024-3-6 (ele-craft.com)
https://ele-craft.com/rj/fm-dx/index.htm
(25) VHF-FMゲルマラジオ MyDX記録2 2024-5-2 (ele-craft.com)
https://ele-craft.com/rj/fm-dx2/index.htm
FM局の送信設備諸元はこちら
(100) 東北放送 - Wikipedia ワイドFMアンテナの高さは・・会社概要 | tbc東北放送 (tbc-sendai.co.jp) 免許情報
(101) エフエム仙台 - Wikipedia
(102) NHK仙台放送局 - Wikipedia
(103) 富山エフエム放送 - Wikipedia
(104) 弥彦山テレビ・FM送信所【送信所訪問】 - しくいちの散歩道 (491MHz.net)
(105) J-WAVE - Wikipedia
(106) 文化放送 - Wikipedia
(107) エフエム仙台(双LOOP_4段×4面)・東北放送(ST_8段)ほか・・・(jooitadtv.web.fc2.com/touhoku/sen/sen.html)
(108) エフエム東京 - Wikipedia
(109) FMステレオ・コンポジット信号のスペクラム
リンク切れ(Webサイト消滅)のため,図のみ貼り付けしました
(110) NHK-FM多重放送とVICS(カーナビのリアルタイム情報)との関係
(111) FM802(双LOOP 1段×3面) 飯盛山FM送信所【送信所訪問】 - しくいちの散歩道
電子部品の入手先について(参考)
電子工作パーツ入手先!おすすめの電子パーツ通販と店舗 | 電子工作 (xn--p8jqu4215bemxd.com)
【指針・とりくみの流れ】
・ ターゲットは
東北放送AMラジオの 補完FM局 ( 周波数93.5MHz_出力5KW_距離 約10km )の受信。
・ 独自視点
・ Web上で公表されている遠距離受信の成功事例での受信電力を机上計算にて推定。
さらに,自宅界隈で得られると思われる受信電力を机上計算。
これらを比較し,受信成功のための難易度を把握。
・ 実験用ダイポールアンテナ(簡易・軽量)を仕立てあげ,
自宅界隈(2Fベランダ付近、アマチュア無線鉄塔頂部、近所の公園)で受信レベル(dBμV)を
実測し,受信電力(dBm)に換算。
机上計算で得られた受信電力(dBm)と比較。
距離13kmを越える地点で受信可能か検討
地理院の地形断面データおよびGoogleMapsの映像を活用し
20km〜58kmの各受信点を選定
遠距離受信実験に必須となるアンテナの形式検討・製作
製作したアンテナの利得測定に挑戦
・ 受信電圧表示メータを備えた_無電源FMラジオを試作。
・ 手持測定器を活用した実験記録の数値化。
↑中古・未校正につき,あくまで参考値になります。
既存測定器が50Ω系だった所に,75Ω系のFMレベルチェッカーが加わったため,
実験記録の統一性に??部分があることを,後から気付きました・・・お詫び(2024-06-15)
・ AM無電源ラジオと比較してFM無電源ラジオの検波効率の悪さの程度・原因の解説に挑戦
・ 試作機の最低感度(dBm)を調べる
・ 本HPは備忘録的に追加更新していき・・・適当なタイミングで整理・集約を試みる
・ 試作機作りでの主な要件など
・ 同調コイルの選択度・・・T(ターン)数は可能な限り多い方が検波回路負荷を含めた状態での選択度を維持しやすい。
・ 検波コイル・・・・・・・・・・ 同調コイルのGND側から1.5〜3ターンでタップを出す。
・ アンテナコイル・・・・・・・ 1T
・ FM検波回路は複数考えられるが・・・・遠距離受信が主眼なので,エネルギー効率重視
・ アナログメータで受信電圧を確認したい
・ 部品の組み換えや回路変更が容易な,実験土台的構造作りを工夫。
具体的には銅箔プリント板どうしをハンダ付けして立体構造を作り,BNCコネクタや電子部品をレイアウト。
アナログメータは無電源AMラジオと同様に両面テープで木版に接着・・。
・ RFモニタ端子(高周波レベル計,周波数カウンタ,スペアナ接続用)を設け,モニタ端子の有用性確認
【とりくみ_その1_受信電力を机上計算(予測)し,受信の難易度を把握】
・ Web上で受信成功を公表されている事例での受信電力を机上計算を行い推定
※Web上の記事から送信所の愛称や周波数・EIRP(実効輻射電力)が確認できた2事例について算出
※EIRPの確認にこだわったのは,送信アンテナ利得が加味された値を使えるため
※受信側の各アンテナ利得はアンテナ形式と設置状況から勝手に推測
※実効輻射電力・受信アンテナ利得・自由空間損失のみ考慮した算出方法採用
計算例はこちら(受信電力を、電波伝搬という目で予測)
※2023-11-16
トランジスタ技術2023年12月号(11月8日発行)
にて「無電源FMラジオの製作」記事を発見。
隅田川テラス(東京都台東区)での受信リポートを机上計算表に追記
小型ループアンテナ+インピーダンスマッチングを考慮した検波回路+マグネチックイヤホンの構成で
−34dBm より好感度に仕上がっている模様 (追記:2023-11-16)
・ 机上計算から判明したこと
・ 他Webサイト上の無電源FMラジオ受信成功例の
推定受信電力は −14dBm 〜 −22dBm
受信機の限界感度は −24dBm 〜 −32dBm (85〜77dBμV/75Ω)あたりと推察。
従って,これから製作する受信機の目標感度は
−28dBm (81dBμV/75Ω)とした
13kmの距離での受信成功事例では,
外付けのアンプ付きスピーカを用い国道沿いの騒音下で放送内容の確認性を確実にできたとのこと。
・ 自宅界隈で −16dBm の受信電力が得られる可能性が判明 (記:2023-09-05)
・ Yahooオークションにて TV/FM LEVEL CHECKER DLC-102_美品を超安価で落札(2023-09)
⇒ 自宅のほか,徒歩でアクセスする山頂公園での受信レベル測定を可能にしてくれました。 乾電池含み
2.7kg
周波数表示はアナログ目盛板で若干の誤差があり,イヤホンからの音はスロープ検波と思われる音質。
受信レベル値はSG(信号発生器、93MHZ)を繋ぎ確認した所, +0.4〜−0.5dB程度と、
意外と正確と感心していたのですが・・・。
なぜか 82.5MHzで1.0dB、77.1MHzで2.2dBほど低く表示することが判明。
CHECKERという名前の測定器に確度を求めるのは酷ではありますが・・・,
手探りの屋外実験で大きな助っ人になってくれました。
(記2024-06-01)
↑自宅環境(10km弱)での受信成功の可能性をさぐる目的で作成。
↑ 距離58kmでの受信実験を検討した際に作成
距離58kmと56.4kmの受信場所は同一地点。送信所の場所が異なる。
↑ AF-AMPを用いて,
距離85.2km での受信に成功された方の推定受信電力を追加 2024-11-01
VHF-FMゲルマラジオ MyDX記録2 2024-5-2 (ele-craft.com) (資25)
https://ele-craft.com/rj/fm-dx2/index.htm
自宅のほか,眺望の良い公園での受信レベル測定
ダイポールアンテナ での 受信電力の実測結果(2023-09-12 市販_ハイバンド用DP使用)
@ 自宅2Fベランダ(海抜23m)から+4.5mポール −26dBm ・・・10km遠方の送信アンテナが見えるのに残念な結果
A 自宅アマチュア無線鉄塔頂部(海抜33m)で −20dBm
B 近所の公園(海抜80m)+2m高さで −14dBm
受信アンテナ の 高さの差で 受信電力の差(6dB〜12dB)が発生!
FM送信所からの距離は @A自宅_9.5km と B_山頂公園_9.7kmで
@ABの受信点から送信アンテナがしっかり見える環境。
@AとBの200mの距離差による 自由空間損失の差は0.5dB以下。
このような場合
受信アンテナの高さ(海抜)の違いにより,
大地反射波と直接波の干渉の度合が変化した結果として説明されることが多いと思います。
伝搬路の断面図を見てみると,
送受信アンテナ間は,河岸段丘と丘陵で構成された起伏があります。,
この丘陵上には図に現れていない樹木や構造物(集合住宅20mh,送電鉄塔40〜50mh)が存在し,
フレネルゾーンの下半分にかかる状況。
このようなロケーションでの電波伝搬について・・・判ったぞとの気分にしてくれる説明方法は
ないものかと,
「フレネルゾーン」,「ハイトパターン」というキーワードでVHF帯の電波伝搬の知識の
整理をしてみました。
※FM放送の遠距離受信目的での受信地点選定であったり,
FM屋外受信アンテナの選定・設置の参考になれば幸いです。
フレネルゾーンの計算をしてくれるWebページを見つけ,
周波数93.5MHZ 距離9.5Kmの場合・・・
フレネル半径60%(←60%が実効的な半径)が 52.4m,
送信と受信アンテナが同じ高さの場合の理想的なアンテナ高は 87.3m と判明
送信アンテナが海抜200mで地表が平面の場合,受信アンテナの高さが 海抜53mを切ると,
フレネルゾーンが地表(丘や構造物)に接触し損失が発生することがわかりました。
※単純にアンテナ間が目視で見通せるだけでは不十分であり
フレネルゾーンが通過できる空間が必要。
最近は大変便利なツール(国土地理院のWeb上で使える地図の各種TOOL機能)が存在し,
任意の2地点間の断面図・その海抜データが入手でき
地面の起伏の上に送信アンテナと受信アンテナとフレネルゾーンを重ねた図を比較的容易に
作成することができます。
(記:2023-11-05)
フレネルゾーンとは?
フレネルゾーンは、無線通信を行うときによく使う「見通し」を示すゾーン(空間)のことをいいます。
無線通信では「見通しが良い」ということは、単にお互いのアンテナが見えるという意味ではなく、
フレネルゾーンがしっかり確保されている状態を指します。 この解説と図の引用先は・・・・フレネルゾーンの計算
縦軸が海抜(m)、横軸が距離(m) 破線のフレネルゾーンは近所の海抜80mの公園で受信した場合です。
180m〜100m級のビル群は水平面上でフレネルゾーンから離れており直接波の伝搬の妨げにはなっていません。
左側がTBC_FM補完送信鉄塔(アンテナ高さ 248.5m (海抜138.5m + 110m))、
右側に自宅受信アンテナの位置。
これに,楕円のフレネルゾーン(楕円半径52m)を加筆したイメージ図です。
自宅のアマチュア無線鉄塔のおかげで,海抜23mに +13m程 の位置にFM受信アンテナ設置した場合
フレネルゾーンの一部が丘陵上に接触する程度の位置関係になっています。
丘陵の上には背の高い集合住宅や送電線鉄塔など立ち並んでおり,
フレネルゾーンの下半分に支障が発生。 → 結果して・・・ 6dBの損失発生。
自宅2階のベランダから4.5mの高さにアンテナを設置した場合
フレネルゾーンが地面へさらに食い込み,
フレネルゾーンの上半分にも支障が及び → 実測値で 12dBの損失発生。
近所の海抜80mの公園まで登ると,
フレネルゾーン(破線)が地表および構造物から離れ、地表や構造物の影響がなくなり,
概ね 自由空間損失のみになり,限りなく机上計算値に近い受信電力が確認できるといった具合。
参考まで,
フレネルゾーンについて やさしく・わかりやすく解説しているWeb上の記事を見つけました
https://www.fbnews.jp/202103/trivia/
使用した地図断面データ(CSV)入手元は
国土地理院webサイト 地図断面ツール
同サイトの地図画面の右上の@をクリック
するとAの表示が出るので、これをクリックすると
各種ツールの選択メニューが表示されます。
(記:2023-11-07)
ハイトパターンの概念図(勝手に借用・・)です
基本概念について秀逸な解説がされていましたので,興味をもたれた方はこちら,ハイトパターンピッチの計算
※フレネルゾーン内に良好な反射面があった場合に発生する
マルチパスによる電波干渉による受信電力の変動の理解・・・。
※直接波と反射波が同位相でアンテナに到達した場合、アンテナの位置で2倍(+6dB)の電界強度となる。
これにより受信電力は4倍(+6dB)となる。
もっとも大地が理想的な、平面で高い導電率の条件。 これにフレネルゾーンなどの要素が絡む・・・。
写真中央のアンテナが
2Fベランダの手すりに 4.5mの収縮アルミポールを固定し
上げたFM放送帯用のダイポールアンテナ。
自宅ベランダから上げたダイポールアンテナ と
アマチュア無線鉄塔の50MHz帯のアンテナについて
アマチュア無線用鉄塔頂部の位相給電アンテナ(海抜23m+地上13mぐらい)は,
先日までエレメントを外してブームのみ残置している状態でした・・・。
当初,このブームの先端にFM放送用のダイポールアンテナを仮付けし,
鉄塔頂部での受信レベルを測定。
その後,FMラジオ放送受信に使えるのではと考え、取り外していた50MHZ用エレメントを取付。
無電源FMラジオと,40年ぶりに蔵出ししたFMステレオチューナー(PLL検波方式・・なぜか健全)に繋ぎ
活躍中。
50MHz帯2素子アンテナ での受信結果について
50MHz帯_2素子アンテナ(HB062LCX_ミニマルチ社製)で,
TBC(東北放送AMラジオの)_補完FM放送波の受信電力を測定したところ,
−17dBmの受信電力が確認できました。
記:2023/09/27
近所の公園(海抜80m)から各放送局の鉄塔群を見た風景です。
最大4.5m収縮アルミポール(2m状態)の姿と,受信レベル測定値 94.5dBμV(34.5+ATT
60 dB )
測定結果 :94.5dBμV(地上高2m)
91.0dBμV(地上高4.5m) (2023-09-12)
後日再測定 (2023-10-23)
100dBμV の受信電圧が測定されました
・ DPの片側エレメント長を 709mm⇒695mm に詰め 93.5MHZに共振 (これで +4.5dB増加)
・ 測定位置変更 9月12日の位置より 東に約5m 移動
(+1dB・・当日確認済。 右前方の木立の影響の回避結果と推察)
・ 受信アンテナの支柱変更 アルミ収縮4mポール ⇒ 今回,グラスファイバー製の釣竿で3m高さ
当初、この市販ダイポールアンテナ(500円)をそのまま添木にくくりつけて屋外実験用ダイポールとして使用しました。
その後,エレメント長を 709mm⇒695mm に切り詰め93.5MHZにおける基準ダイポールアンテナとして使用しています。
この顛末についてはこちら・・・・・ FMアンテナの工作new
自宅_アマチュア無線鉄塔頂部(海抜23m+13m高)に,
撤去保管中だった50MHz帯アンテナ(2エレメント_位相給電型)を取付し,FM放送帯の受信電力を観測した写真です。
左の写真はアンテナをNHK−FM局に向けて測定。 右の写真はアンテナをTBC−FM補完局に向けて測定しました
77.1MHz(FM仙台)や 82.5MHz(NHK-FM)・ 83.5MHz(TBC-FM補完)で大きな落ち込みがなく,
細い電線を用いた狭帯域なDPアンテナに比べて、広帯域な周波数特性のようです。
↓TV/FM_LEVEL_CHECKERでの測定値 ↓スペアナでの測定値
NHK-FM(82.5MHz) 92dBμV(−17dBm)/75Ω −20dBm/50Ω
TBC−補完(93.5MHz) 92dBμV(−17dBm)/75Ω −21dBm/50Ω
記:2023/09/27
【とりくみ_その1-まとめ_自宅界隈の受信レベル把握・受信難易度把握の結果】
近所の城址公園で 101dBμV(93.5MHz調整済_DP)・・電力換算 -8dBm/75Ω
自室で 92dBμV(50MHZ帯2素子)・・・ 電力換算 -17dBm/75Ω
の受信電圧が得られることから、
無電源FMラジオに必要な電波の強さにあると判断。
【とりくみ_その2_やっとここから・・・無電源FMラジオの試作(開始)】
木版+アルミパネルに組付けたバッラク構造の試作機です・・・・
自宅環境でフルスケール100μA×200mVのアナログメータを75μAの位置(11μW 約-20dBm)まで振らせれたのに,
なぜか? イヤホンから かすかな音声の存在しか確認できない! (2023/09/27)
AM無電源ラジオの場合,かなり適当な選択度でも実用になり得たが,
FM無電源ラジオでは,可能なかぎり鋭い選択度(スロープの傾き)を追及しないと,
周波数変調波を音声(振幅)へ変換する効率が稼げず・・・写真のように指針を振らす受信エネルギー
がありながら、明瞭な音声が確認できない、悲しい状態になることを体験。
※AM無電源ラジオなら、
この時点でセラミックイヤホンがガンガン鳴り,スピーカートランスを介したスピーカ直近で,
59ホン程度の音量で放送内容が聴けるのですが・・・・(残念)
(試行錯誤過程で気付いたことなど)
・ 同調コイルの選択度・・・巻き数は4ターンより8ターンの方が検波回路の負荷を含めたときの選択度を維持しやすい。
・ 検波コイル・・・・・・・・・・ 同調コイルのGND側から1.5〜3ターンでタップを出すことで選択度の悪化を防ぐ。
※必ずしも同調コイルと別巻きにしなくてよい。
同調コイルと検波コイルに誘起する電磁波は目的とするFM局の信号なので・・・。
・ アンテナコイル・・・・・・・ 同調コイルとは別巻きで 1ターン
※アンテナコイル と 検波コイルとは直接的な電磁結合を持たない方が良いと推察。
・ FM検波回路は複数考えられるが・・・・エネルギー効率重視※の視点から→最も単純なスロープ検波を採用
※聞こえることを最優先。
※スロープ検波の原理
・ 同調回路の選択特性カーブ(スロープ)に受信したいFM放送局の信号を合わせると,
FM変調波が→音声(振幅変化)に変換されることを用いた検波方式です。
なお,FM放送波の場合、最大周波数遷移 ±75KHzとなっています。
出展:「ラジオ&ワイヤレス回路の設計製作(CQ出版)
p87 4.2 超再生検波回路の動作と設計
※ 同調コイルやアンテナコイルのレイアウトを試行錯誤する過程で大変参考になった
Webサイト(2)は・・・こちらhttps://www.mizuho-lab.com/
非常にシンプルな回路構成なのに, 目的の性能(遠距離受信チャレンジ可能な感度)を得るのに結構苦労しました。 この変遷を時系列に整理中・・・【工事中】 |
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2023-09-27 18時 |
コイルの諸元 同調コイル: 4ターン アンテナコイル: 1ターン 検波コイル: 2ターン 主な成果: 自宅環境でフルスケール100μA×200mVのアナログメータを 75μAの位置(11μW 約-20dBm)まで振らせれた イヤホンからは,音声の存在はわかるものの その内容が聞き取れない・・・・。 音声が聴き取りできる 受信機作りが容易でないことを実感! |
2023-09-29 14時 |
同調コイルの諸元は、 「ラジオ&ワイヤレス回路の設計製作(CQ出版)p178」(11)の インダクタンスからコイルの形状を求めるノモグラフを用い、 8ターン・0.19μH・直径15mmの条件で ⇒ コイル出来上がりサイズ60mmを求めました。 「ラジオ&ワイヤレス回路の設計製作(CQ出版)p214(11)の インダクタンス計算式にあてはめると L=k(4π×10-7)SN2/l =0.8(4π×10-7)×π(7.5×10−3)2×82/60×10-3 =0.8×4π2×7.52×82/60×10-7-6+3 =1893×10-10 [H] =0.189 [μH] K=0.8 は図表から求めた長岡係数 S はコイルの面積 N は巻き数 計算式追記:2024-10-16 コイルの諸元 同調コイル 8ターン(直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ) 検波コイル兼アンテナコイル 2ターン 主な成果: アンテナコイルと検波コイルを兼用する方式は 今回の用途には適さないこと判明。 |
2023-09-29 21時 |
コイルの諸元 同調コイル 8ターン(直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ) 検波コイル 同調コイルのGND側から4.5ターン付近でタップ出し アンテナコイル 1ターン 主な成果: アンテナコイル 同調コイル(検波コイルを兼用)の可能性が見えてきた。 勢い余って・・・ 10月2日に、20kmの距離に 挑戦し惨敗! |
2023-10-02 11時 |
貴重な屋外移動実験での失敗 写真:2023-10-02 11時ごろ Googleマップ等で20Kmの距離で眺望の良さそうな受信点を さがし, 君が丘公園_展望台(七ヶ浜町)で受信実験。 目的1: ダイポールアンテナでの受信レベル測定 TBC補完FM_93.5MHz 測定結果:81.6dBμV (−27.4dBm) 机上計算予測値: −22.3dBm 目的2: 試作2号機の実力確認 アナウンサーの声の存在はわかるが、 会話内容聞き取れず。 わかったこと: 公園内の樹木の影響受けない唯一のポイント(展望台の上)でも, 南西方向にある大きな給水塔の後ろに,東北放送の鉄塔が・・・。 左の地理院の地図参照ください・・・致命的! さらに、 持ち込んだ市販ダーポールアンテナのエレメント長の調整が 必要なことに気付く前であり・・受信レベルが81.6dBμVと微妙。 加えて,受信機の検波効率の追及も未開拓だったため ・・・この受信失敗は,至極妥当な結果。 失敗から得られた成果 ・ さらなる受信機の検波効率の追い込み ・ 送信鉄塔が眺望できる理想的な受信地点探しテクニック 地図断面ツールでの見通し確認に加え ストリートビューによる眺望を確認! ・ 5〜7dBdの利得を持つアンテナの製作 これらに力を入れる、貴重な動機付けになりました。 |
2023-10-02 14時 近所の公園(海抜80m) |
「君が丘公園_展望台(七ヶ浜町)」での残念な結果を 受け止め切れず、 午後から, 「自宅に近い 城址公園」 海抜80m+地上高2mのダイポールアンテナで 94.5dBμV( -14.5dBm )のパワーでの音声受信を 試みたものの・・・ 結果は 放送内容が聞き取れた自宅環境より, 6〜12dB大きな受信電力が得られる城址公園で 猛烈な歪音が聞こえる・・・なぜだ?? この時は、 著しいマルチパスによる位相・振幅の歪が 猛烈な歪音となるメカニズムを理解できる 素養なく、ただただ驚愕!! 午前中の受信失敗に続き・・・・またもや残念な体験 |
コイルの諸元 同調コイル 8ターン(直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ) 検波コイル 同調コイルのGND側から2.5ターン付近でタップ出し アンテナコイル 1ターン 備 考 小型トグルSWは、信号強度メータのON/OFFに使用 |
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木版の上に,メーターと受信回路の心臓部(プリント板による立体構造)を組付けた初号機(2023-10-07)です 受信アンテナ:アマチュア無線用50MHZ帯 2素子八木(HB9CV型,短縮コイル使用・・)をそのまま流用 海抜23m+13mくらいの高鉄塔頂部に設置 受信周波数:93.5MHz 受信電力:−17dBm (=109-92 レベルチェッカーによる測定電圧 92dBμV/75Ωから換算) この時点でも,指針の振れ重視の思いを捨てきれず・・・, 同調コイルのGND側から2.5Tの位置に検波ダイオードを接続していた ので,メータ指針はフルスケールの32%位置まで振れている。 メータ表示電圧:0.096V (=3.2/10×0.3V ) メータコイル抵抗:1500Ω (=300mV/200μA ) メータコイル消費電力:−22dBm (=10×LOG10(0.0962/1500) ) |
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2023-10-23 |
さらに音声エネルギーを効率よく 取り出すため, 検波ダイオードの接続点を ⇒ GND から1.4ターン にタップダウン、 針の振れは26%から16%の位置 に減りましたが音量がアップ。 コイルの諸元 同調コイル 8ターン(直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ) 検波コイル 同調コイルのGND側から1.4ターンでタップ出し アンテナコイル 1ターン |
FM放送の受信結果(検波ダイオード1本方式の場合) ・ 屋外アンテナ(アマチュア無線鉄塔上の50MHz帯2エレメント八木を用い −17dBm(92dBμV/75Ω))の受信電力※が得られ, 東北放送ラジオ(TBC-FM補完 95.5MHz)・NHK-FM(82.5MHz)の 2局を明瞭に聴くことができました※。 ※高周波アッテネータで受信電力を1dBステップで低減してみたところ ATT 0〜−9dB:会話内容聞き取り可能 ATT −10〜−13dB:会話内容判別できないが音声の存在を判別できる状態。 このことから、 −26dBm(83dBμV/75Ω)あたりが,この試作機の受信限界レベルのようです 記:2023/10/23 この後,検波ダイオード2本による倍電圧検波に変更しており、 -29dBm(80dBμV/75Ω)程度に感度UPしていると推測。 予定作業が一段落したら,限界感度の再測定をしてみたいと思います。 |
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同調コイルを 8ターン → 1.5倍の 12ターン に攻めた試作機 同調コイルを12ターンにした本器の受信感度について(図を参照ください) ・ SG(±75HZの変調)をもちいた場合, 放送波より2dB〜4dBほどSNが良く(SG:変調度高く,シングルトーンのため), 変調度を比較すると SG(±75KHZ) > DateFM > TBC-補完FM > NHK-FM仙台 のようです。 ・ 距離58kmでの受信レベル(青●、破線)は TBC-補完FM用の3素子アンテナ使用の為, NHK-FMが3.5dB,DateFMが6dBほど受信電圧が小さくなっています。 NHK-FMやDateFM専用用の 3素子アンテナが用意できれば、TBC-補完FMと同等か 越える受信電圧が期待できます。 ・ アンプ付スピーカーの活用 無電源FMラジオのフィールド試験で,最低受信レベルに近いターゲットでも, スピーカーからの音圧・音質を確認しながら、同調操作やアンテナの方向・高さ調整を 確実行うことができます。 最後に増幅器を介さないイヤホンでの試聴確認を行うという流れ・・・。 93.5MHz受信時の指針位置と受信電圧 2024/04/16実施の同調コイルの巻き数変更版_試作機の 受信感度を測定し、グラフにしてみました(2024/04/22) 〇(緑)は 自宅の受信アンテナによる受信電圧 ●(青)は 牡鹿半島_御番所公園での受信電圧 感度測定の構成など 信号源(放送波の場合): 自宅の受信アンテナ(50Ω系)に可変アッテネータ(50Ω系 0〜81dB)とを50Ωケーブルで 受信機を接続して感度を測定。 信号源(SGを用いる場合): SG(50Ω系)に可変アッテネータ(50Ω系 0〜81dB)とを50Ωケーブルで 受信機を接続して感度を測定。 FMレベルチェッカー(単位dBμV 75Ω系)の確度について 手持ちの50Ω系のSG(信号発生器)を用いて確認した所,+0.4〜−0.5dBの差でした(90.0MHzにて)。 ※SGの99dBμV出力は 76MHZ〜95MHzの範囲で -5.0dBmで一定 (アンリツ ML-69A)を確認。 一方, DLC-102の受信電圧表示は 82.5MHzで1.2dB、77.1MHzで2.0dBほど低いことが判明。 90〜93MHzでまともな受信電圧表示していたので,過信していました(反省)・・・・2024-06-01 OUTPUT(50Ω) 0dBμ=1μV(EMF) との表記について EMF(Electoro Motive Force)は開放電圧(起電力)を意味 従って、 0 dBμ EMF = −6 dBμ の関係(50Ω終端時)になります 写真では 99dBμ と表示されていますから、50Ω終端側に6dB減じた,93dBμが出力されます。 |
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以下は、 2023年10月23日〜 同調コイルを12ターンにするまでの記録です・・・。 |
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・ 検波ダイオードの接続点をGND側〜1.4ターンの位置 にしています。 ・ −9dBm(100dBμV/75Ω)の受信電力だと、 ダイオード検波の負荷がクリスタルイヤホンのみ では 直流負荷が軽すぎて、モガモガ音になってしまう ので、ST−32の一次コイル(直流抵抗61Ω,交流 インピーダンス1200Ω)をクリスタルイヤホンと並列に 接続しました。 この写真はST−32の二次側にはまだ、 ヘッドホン用端子を付けていない時のもの。 記:2023/10/23 コイルの諸元 同調コイル 8ターン(直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ) 検波コイル 同調コイルのGND側から1.4ターン付近でタップ出し アンテナコイル 1ターン |
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撮影日と場所:2023-10-23 近所の公園(海抜80m) 受信レベル 100dBμV (−9dBm ) での指針の振れ |
100dBμV (メータ指示30dBμV + ATT 70dB) |
メータ系の直流抵抗は1561Ω (=1500+61) 66%振れているので 0.3V×66%=0.198V メータ系の消費電力 0.198×0.198/1561=2.51×10-5 (W) dBm換算すると 10*LOG10(2.51×10-5×1000) = −16dBm 机上計算値が−15dBmなのに、+6dB大きい −9dBm(100dBμV)で受信できた原因※は?? ※ハイトパターンのピーク位置付近に位置している可能性 ※測定器の誤差が+1〜3dBある可能性 結果して、 自宅環境 (92dBμV(−17dBm)/75Ω)より8dB大きい受信電力でイヤホンから,大きな音でFM放送が聴けました。 |
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2023-10-29 |
この写真は,同調回路の選択度測定などの 目的で、モニター端子を追加した様子です (2023-10-29) モニタ端子_増設による, スロープ特性や受信周波数の確認について (工事中・・・) |
93.5MHzのFM局受信状態で, モニタ端子に周波数カウンタを繋ぎその,無音時を狙って周波数を 測ってみたものです。 FM基幹局の送信周波数は超高精度な基準クロックにより維持され ていることから, 22Hzのずれは,周波数カウンタ側の基準クロックの誤差 と考えられます。 |
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回路図: |
※ セラミックイヤホンを使用する場合は、 ST−32の左側(一次側)にイヤホンジャックを設け るか,直接ハンダ付けします。 ※ ヘッドホン用コネクタのGND端子にSWを入れていま すが、常時GND接続・・SWは不要でした。 ※ 検波ダイオードは 1SS106ほか手持ちの型式不明の もの・・・ ヘッドフォンジャックに録音機を直結して 録音したデータです 参考録音データその1 93.5MHz(2023-11-02自宅) 参考録音データその2 93.5MHz(2023-11-02自宅) 参考録音データその3 93.5MHz(2023-11-02自宅) |
※ 手持ちの部品を整理していた所 これらのトランスを見つけたので次々に交換。 ST-11,ST20,ST-75で比較中・・様子見。 2024-04-08 13時15分 TBC-FM GoGoはみみこいラジオな気分 2024-04-08 13時50分 NHK-FM 歌謡スクランブル 記:2024-04-08 |
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2024-04-16 メモ ・ 同調コイル 8T → 12T で試用中 (VC容量最小で 高いQ得られる) だいぶ前に同じ発想で12Tに挑戦した際, いい加減な、工作と確認測定だった為, 思った様な成果見いだせず8Tに戻していた案件。 ・ 検波ダイオード接続点は 1.5Tあたり ・ アウトプットトランスは,録音用に特化・・・ ・ イヤホン試聴はセラミックイヤホンに特化 ・ 無電源FM受信器の音歪確認は、 低周波アンプ介してスピーカで確認 ・ 屋外では録音端子にICレコーダ付けて、 イヤホンorヘッドホンで同調チューニング やアンテナ方向調整など終えた後に、 セラミックイヤホンで聴く方法が邪道と いわれそうだが有効。 同調コイルの諸元 直径15mm、ポリウレタン銅線1.0φ コイルの仕上がり長さ 6cm弱 |
モニタ端子に、レベル計を繋ぎ
【放送波を用いた,変則的な方法で Q測定してみました】
FM帯で機能するアナライザや,周波数が直読できる発信器をもっていなかったので,
3つの放送波の同調ツマミ位置をマーキングし、周波数を目分量で分割して
むりやり選択度特性を測ってみたものです。
また,dBμV計は82.5MHzに固定しています(いわゆる選択レベル計状態)
欠点としては,
・同調ツマミを動かしている(=VCの容量が変化)ため,それぞれの同調ツマミの位置で選択度が微妙に変化しているはず
・10分割した周波数の確度があやしい(おそらく10%以上の誤差がありそう・・)
絶対値の精度は二の次で,スロープの傾きの概略を掴めればラッキーぐらいの苦し紛れの測定・・・。
周波数が直読できる簡易SGが準備できるまでの繋ぎとして試験的に測定してみたものです。
主な成果
・センター周波の右側(高い周波数側)のスロープのほうが急峻。
言い換えると周波数に比例(VCの容量に逆比例)して選択度が上昇
実機にて,同調点を僅かに低い方に調整し,グラフ右側のスロープで検波したほうが音声大という体感と一致。
同様に,高い周波数の局ほど,FM→音声変換効率が高いという体感とも一致。
・新たな疑問
同調コイルのインダクタンス固定で,VC(可変コンデンサ)の値が小さい方がQが大きくなるのはなぜ?
この特徴は直列共振の場合のはず・・・はて?
並列共振器のつもりで扱っていたのですが知識不足で理解不能。
・成 果
Qやスロープの傾きの概算値が得られたことで
FM→音声変換の非効率の程度を概算値ながら数値で掴むことができた。
測定日:2023/10/29
測定目的:スロープ検波でのエネルギー効率を把握するため,スロープの傾きを確認。
※使い物になるSGを持っていない為、表中に記載した変則的方法でスロープの傾きを計測しました。
※ちなみに Q は約55 ぐらい?・・・( 中心周波数81.5MHzでの -3dBの帯域幅 1.7MHz )
本器での,FM−AM変換効率について(記:2023/11/04)
82.5MHzと83.9MHzの1.4MHz幅のスロープ部分にFM放送波(最大周波数遷移 ±75KHz=0.15MHz幅)が位置するよう同調ダイヤルを調整すると,
((0.15MHz/1.4MHz=0.107)の周波数遷移に応じた音声電圧が発生する
スロープの落差が-6dBなので0.5倍×0.107=0.035
同調回路に入力されたFM変調波電圧の3.5%(電力だと −29dB)しか音声振幅に変換されない⇒著しい効率の悪さ
この著しい効率の悪さが,無電源AMラジオと異なり製作や受信実験を難しくしています。
スロープをさらに急峻にできれば変換効率が上がります。
上記グラフ測定時と同様に,検波回路負荷(数KΩ)が繋がっている状態で,
, 低挿入損失を維持しながら,さらに急峻なスロープ特性を持った同調回路を作れればいいのですが・・・・・。
※急峻な同調特性を狙った製作事例を発見しました!
ヘリカルキャビティFMラジオ の製作事例はこちら (crystal-set.com) ・・・追記:2023/11/23
※LCR並列共振周波数 と Q値 計算 ツールはこちらLCR並列共振周波数とQ値 P_LCRCalc (ruru.ne.jp)
※LCR直列共振周波数 と Q値 計算 ツールはこちらLCR直列共振周波数とQ値 S_LCRCalc (ruru.ne.jp)
【簡易SGもどきを用いた,より正確?な Q測定・・】
測定日: 2023/12/05
測定目的:スロープ検波でのエネルギー効率を把握するため,スロープの傾きを確認(その2)
測定方法: 簡易SGもどき+ATT(12dB)を使用してスロープの傾きを計測
※この簡易SG(超安価・・)は,周波数に比例してRF出力が増加する傾向あり,この偏差を補正する計算を実施。
※ Q は約 30 ( 中心周波数93.5MHzでの -3dBの帯域幅 3.1MHz )
【アンテナ入力端子の 入力インピーダンス,SWR測定】
インピーダンス 50Ω SWRは1 撮影:2024-03-30
50Ω系の自宅受信アンテナ+50Ω系給電ケーブルで調整を重ねた為か,
製作した無電源FMラジオの入力インピーダンスを測定したところ,ほぼ50Ω。
アンテナコイル(1ターン)が絶妙によかった・・・。
【とりくみ_その3_受信アンテナについて 】
引っ越し先はこちら・・・・・・ FMアンテナの工作new
【とりくみ_その4_低周波増幅器の付加について 】(工事中・・・)
写真:2023/12/31
1.8V低電圧アンプキット(@500円) 使用IC:TDA2822
・ イヤホンや ヘッドホン で聴くより,とにかく楽!
・ 無電源ラジオのポリシーに反するか?
【雑 感】
当初目標の近隣の公園や自宅(9.5,9.7km)での受信に成功。
その後の挑戦や貴重な惨敗経験をしつつ
久々に,わくわく・ドキドキ感を味わうことができました(感謝)。
この場で,無電源FM受信機の製作に関する,貴重かつ有用な知見をWeb公開されている先輩諸氏に
深く感謝いたします。
93.5MHz専用という限定仕様ではありますが
市販FMアンテナ(5素子)に近い利得をもった,コンパクト・軽量なアンテナ(3素子)を製作し,
20kmと27km,そして 58kmの記録を達成することができました。
自宅環境や近隣の城址公園(海抜80m)のほか,距離20km〜58kmの各受信点は
程度の差はあるもののマルチパスによる歪音に悩まされました。
この歪音の原因がマルチパスと気付くのに少々時間を要しましたが,
歪音の原因を絞り込んでからは,予想した通り,指向性アンテナの使用や
検波回路の負荷も含めた同調回路のQの改善により,歪音を低減することができました。
実験当初からマルチパスによる歪音に鍛えられたことは幸運だったように思います。
通常のFM受信機は少なくともリミッティングアンプであるとか,
レシオ検波方式などにより振幅成分(マルチパスによって発生した振幅歪)の変動を排除しているので,
マルチパス歪を意識する事は非常に希と思われます。
今回の無電源FMラジオは マルチパス歪 がそのまま歪音として現れることから,マルチパスを直接
感じる(体験する)ことができる良い教材と思います。
携帯電話やWIMAXなどで選択性フェージング対策といった文言を専門書などで見かけますが,
FM放送受信においても、受信アンテナの背面(数m〜数十m)にあるビルや樹木反射で定在波が発生し,
特定FM局のみ,なぜか受信電圧が非常に低いとか、車両通過で定在波が遮断され受信電圧が瞬時
的に復活する場面などに遭遇し,FM放送帯でもこのような挙動が存在することに大変感心しました。
以上,同様の取り組みを検討されている方に何かしらの参考になれば幸いです。
記:2024/06/01
無電源FMラジオでも調子に乗って倍電圧検波を採用し,
58kmの無電源受信を達成できたものの,
倍電圧検波は同調回路への負荷が大きく,
選択度(=FM検波効率)が低下することを失念していました。
単純にダイオード1本で検波した方がFM検波効率(=マルチパス歪低減)が良いこと,
検波ダイオード(1SS108?)を2本ないし3本並列にすることで指針の振が倍電圧
並みに増加することを,遅ればせながら確認しました。
必要時のみ信号強度表示メータを動かすSWの追加により,同調回路の負荷軽減に
なり,FM検波効率の面で良い結果が得れそうなことに気付きました・・・・。
記:2024/08/15
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